俺様天使とのキスまであと指輪一個分。


「誰か来る!」

美津子が村の奥を指差した。

「村の人じゃにゃい? とにかくどこかご飯食べる店を教えてもらわにゃいと」

千鶴は大きく手を振ってはしゃぎ出した。

確かに、影はこちらに向かってやってきている。

しかしその影がやたらと速いのと、周りに砂埃が待っていることをフレンは見逃さなかった。



「違う! 村人じゃねえ!」




フレンの言葉で、慌てて近くの小屋に四人は飛び込んだ。

扉を閉めると同時に、すぐ近くで男たちの声がした。