「あそこの頂上にアレオン王がいる」


フレンの指の先には、砂漠の真ん中に巨大が塔がそびえていた。


「塔まで行くのが大変だ。守備隊に見つかりでもしたら」

「でも、とにかく行かなきゃいけないんでしょ?」


遠くで霞んでみえる塔に行くのを考えるだけでも気が滅入る。

しかしここで何もせずに立っているだけでも、いつアレオン王の使いたちに見つかるかもしれない。


「塔のふもとに小さな村があるはずだ。まずはそこを目指すしかない」


先にフレンが重い足を前へ動かし始めて、仕方なく三人があとを追った。