民たちを統一するための力が、逆に民の生活を困窮させた。

各地で民たちが立ち上がり暴動が繰り返され、いつしか対立するようになった。


「父上は、エルストイと同等の力を手に入れるために、ある指輪を創り出した」


「それが……これ?」


蒼は左手の薬指に痛々しく残る指輪の跡を見せた。

フレンは無言で頷いた。


「他の星でも自然を操られる…ただし、その指輪の力を開放できるのはその星に住むものでないといけない」


一緒に聞いていた美津子の顔が青ざめた。


「待って! 指輪はエルストイと同じ力なんでしょ? だったら…地球も」