「もうひとつの約束は……守るつもりだから」

「もうひとつ…?」

「あ、いや、まあ、そういうことだ」


そのまま走り出した啓太の姿は、あっという間に見えなくなった。


(もっと…もっともっと…一緒にいたかったな)



啓太が見えなくなると同時に、張り詰めていた気持ちが一気にほどかれた。


複雑な気持ちがグチャグチャになって、涙が壊れた蛇口みたいに止まらない。


今日だけで色んな感情を一気に味わったせいか。