俺様天使とのキスまであと指輪一個分。


美津子が慌てて二人の間に入った。

しかし頭一つ大きい二人相手に、美津子は足元でもたもたするだけ。



三人はクラスが違えども、幼稚園の頃からの同級生……つまり腐れ縁。


「何か私らって変わんないね。10年前から!」

「そうそう! あと、けーくんがいれば完璧だにゃ」

「それはもう…ねーだろ?」


顔を引きつらせて無理やり笑う蒼が妙に痛々しい。


「けーくんはもう学校中のアイドルだもんね」

「あの泣き虫チビ助にサッカーの才能があったなんてにゃ」