蒼は大きく首を横に振った。 「じゃあ早く」 啓太は半ば強引に指を絡めた。 火傷のことを気づいてくれないのが、嬉しい半面、少し蒼は寂しく感じた。 「うーそついたら」 「はーりせんぼん」 「のーますっ」 「ゆびきった」 (切れたくない!!!!) 突風がびゅんと音を立てた。