「……じゃあ……私の漫画…見てくれる?」 「もちろん!」 リョウは笑顔で原稿を受け取った。 「あの…ルシフィール」 「ん?」 「あ、な、なんでもないっ」 きょとんとしたリョウの顔を見て、美津子は慌てて言葉を飲んだ。 「みっつーん、ご飯まだあ?」 待ちくたびれた千鶴の声が居間から届く。 「はあい!」 軽やかに弾んだ美津子の返事が響いた。