俺様天使とのキスまであと指輪一個分。

「………そんな……まさか…違う…よね?」


震える肩を抑えるように両手で抱きかかえた蒼の眼にはすでに涙が浮かんでいる。


「………」


「違うって…違うって言ってよ!!!」


「………」


「フレンだけは私の味方だって…そう…」


蒼の瞳から溢れた涙が、足元の草むらにぽたりと落ちた。

涙を受けた葉がみるみるうちに枯れていく。

そして直接濡れなかった周りの葉も同じように黒く変色し始めた。