「蒼……」 フレンの唇が、容易に蒼のすぐ近くにまで迫る。 蒼はもう抵抗しない。 お互いの唇がもうすぐ重なる。 …というとき、ふいにどこかで嗅いだことのある香りが蒼の鼻をくすぐった。 その香りは、フレンの首筋からほんのり漂っていた。