ふっと斬るような風が吹いて、木々がざわめいた。 「フレンは私のこと、どう思っているの?」 蒼の揺れ動く気持ちを、風がなだめているようだった。 「え…それって」 「……あ……」 心の声がすんなり口から溢れてしまった蒼は、恥ずかしさで顔を赤らめた。 (これじゃまるで告白じゃない…!!) 「お前は何も心配するな」 待っていた答えではなかった。