「蒼が操られてるってこと? それとも…あれはあおじゃないの?」

涙を浮かべる美津子の肩を、千鶴は力強く掴んだ。

「それを知っているのは、あおだけにゃ」

「そうね……きっとあおも、私たちに何か言いたいことがあって…玄関で待っていてくれたのよね?」

「あおに会うにゃ」

「会いましょう」


美津子と千鶴は向かい合って、大きく頷いた。