フレンは、何故か昔の記憶を辿った自分を不思議に思い、首を横に振った。 (……どうしてこんなときに……) 「指輪の使者を捕まえろ!」 一気に男たちが蒼を囲んだ。 「捕まるもんですかっ!!」 蒼はぎゅっと目を閉じて腕を大きく振り上げた。 「なっっっ…!」 眩い光が辺りを包んだ。 ふいをつかれた男たちが目を伏せた隙に、蒼はフレンの元に飛び上がった。 「蒼っ!」 「フレーーンッッ!」