二人が至近距離で目を合わせたとき――





「グレイス様!!」



玄関ホールに野太い雄たけびが響いた。




いつも蒼を襲う男たちが玄関のドアの前に群がる。

しかし彼らの視線の先は――…


「どうしてグレイス様が…?」


男たちは何故かフレンを見て動揺している。


そんな様子に一番困惑していたのは蒼だった。


「……グレイス…さま…?」