……

………



「あーおー、あおってばあ!」



朝、いつものように蒼ママがドアを開けると、珍しく蒼が制服を着て準備万端だった。


「あら、起きてたの? めっずらしいわね。雪でも降っちゃったりして」

「氷なら作っちゃったけど」

「え?」

「あ、いや、なんでもなーい。ささ、あっさごはーん」


蒼は笑ってごまかしながらママの背中を押して階段を下りた。