追ってくる男たちに目を奪われていた隙に別の男が回り込んで、背後から蒼の手を掴む。

「きゃあ!」

「おとなしくしろ!!」


蒼はきっと顔を強張らせて

「氷の塊に閉じ込められて、カチンコチンになっちゃえ!」


言い放つと、男の体が凍り始めた。

そしてカチカチに固まってしまって動けなくなってしまった。


「くっ、くそうっ!」

「足止めくらいなら…これがちょうどいいわね」


蒼はそのまま、全速力で男たちを振り切った。