俺様天使とのキスまであと指輪一個分。

まだ一緒に遊んでいた頃、啓太はそれが口癖だった。


誇らしげに言う啓太の表情が、蒼は大好きだった。


「じゃあ、あたしはけーくんをずーっとおうえんするっ」


蒼がそう言うと、はにかんだ笑顔を浮かべて啓太はうなずいた……



「けーくんは何も変わってない」



練習する啓太の額の汗がボールを蹴るたびに、パンと弾けた。


(それなのに……どうして私は……応援するどころか…けーくんとの距離を広げたサッカーを憎らしくさえ思ってた)