その頃の病棟は若い子が多くて病院が眩しく見えた
皆、傷を抱え込み支えあって不安と戦い一緒に泣き寂しさに耐えた。ただ何も言わずそばにいてくれた。何時間でも。私達は終わったんだと
そういう眼を見ていた。

愛里の担当医は研修医の若い先生だった
いつものように来てくださるが、思考があまりにない愛里は人並みの考えはなかった、それはずっとかわらずにある。喜怒哀楽が日に日にかけていき、感情がおかしくなる事
誰にも解らないが、苦しかった

その頃のレオが学校で生徒会長になっているなんて愛里は知りも知らなかった