「別に、俺は今空と話したいんだよ〜」


ニカニカ笑う荒井。


「あ…そうですか…」


あたしは呆れた。


もう、こいつのテンションについていけない…


いかにも遊び人にそんな事言われても全然嬉しくない…


「なぁ、空はどこ中?俺はちなみに南中〜」


荒井はあたしの事ちゃんと見てないな。


嫌そうな顔してると思うのに…


「咲中だけど…」


あたしは教室全体を見渡しながら言った。


「咲中なんだぁ!!たしかそこって去年?いや一昨年だっけ?交通事故で誰だっけ…?まぁ死んだよね?」


あたしはそれを聞いた途端立ち上がった。


「それ以上しゃべんな!!」


あたしは大声で言ってしまった。


だって、へらへら笑う荒井が許せなかったから。