「翠くん~!! はやくっっ」
明梨のかわいい声が聞こえてくる。
今日も一緒かぁ…。



前までは3人で通っていた中学校も、
2人が付き合い始めてから
私は1人で行くようになった。



2人が仲良くしてるところを
見たくなかった。




明梨の家まで…って言っても、
たった2,3分で着く距離だけど、
私は翠の自転車の後ろに乗せてもらってた



翠の背中にギュッってつかまれることが
ほんとに幸せだった。





私の特等席だったのに、
今ではもう、そこも明梨のものに
なっちゃったんだね…。