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学校から帰ってくると山田が玄関で私を迎えてくれた。

「お帰りまさいませ。お嬢様…。」
山田は私に向かってお辞儀をする。
「えぇ、ただいま。」
その時、何故か山田がの顔が沈んでいるようにみえた。

「…お嬢様…、朝の事なんですが…」

「…朝の話の事?覚えているわ…」

「はい…。実は私、今日限りでここの執事を辞めさせていただきます。」

「…え!?どうゆう事…?」
そんな急に言われても…

昔からずっと居てくれた山田が今日限りで居なくなるなんて…思ってもいなかった…
「ねぇ、どうして…?」
私は山田に問いただす。
そして、山田は今まで逸らしてきた目を私に向ける。
「…それが、今日の夜からお嬢様のお父様が海外に出張ひ行くのに、私についていってもらいたいとの事でして…それに、いつ帰ってこれるか…」

「…お父さんが…?」
…そんな話、聞いてない…それに、お父さんの口からではなく山田の口から…

……お父さんは私に会うのがイヤなの…?

「…すみません…お嬢様…一緒に居られなくて…」

「わかったわ…山田、しょうがないわよね…いままでありがとう。」

「あ…、それで、お嬢様の執事でございますが…」

あ、そっか…山田が居なくなっちゃうもんね…

「じゃあ、誰が…?」
首を傾げていると

「お嬢様のために新しい執事を呼んでおります。」

「えぇっ!?聞いてない…!」
「…もうすぐ来ると思いますが…」
そう言って山田は近くにある時計ひチラッと見る。

つか、誰!?

考えていると後ろから足音がした。

「あ、きたようですね…」