…どき…



…ん?


今のどき…は何?



そして、今、何て思った!?


……一瞬でも、カッコイイと思ってしまった…。



いやいや、コイツ、意地悪執事だよ!?ありえないっつのッ!


今のは忘れよう。



「…あのお嬢様…頭大丈夫ですか?…深刻な顔になったと思ったら顔赤くして。そしたら急に顔ブンブン振って…」



久我山は凄く真剣な顔をした。



「私はそのバカ面がパーティーでも出てしまうと思うと心配で心配で…」



私をバカ呼ばわりしてるし…しかも、自分の執事にバカに…



「まぁ、その時は私が何とかしましょう…さ、早く髪をセットしましょう?お嬢様だけだと髪がぐちゃぐちゃになってしまいます。」



「…こんの…、意地悪執事ーッ!!」




「ハイハイ。なんとでも言ってて構いません。早くしまいと、間に合いませんよ?」



フッと鼻で笑った。



「バカ執事ーっ!!髪ぐらい私にだってできるっつーのッ!!

私はでっかい声で叫んだ。


「…お嬢様、うるさいです。」




……その後、自分でやったものの、ぐちゃぐちゃになったから結局久我山に手伝ってもらった…。




「やはりお嬢様は何にもできのですね。髪もセットできた事ですし、パーティー会場へ行きましょう。」



久我山は私の髪を緩めに巻いて、左右をそれぞれ編み込みでまとめた。



「お嬢様は何にもできのですね。」


久我山はため息まじりに言う。


主に向かって何にも出来ないのですねって、どうなのよッ!


「髪もセットできた事ですし、パーティー会場へ行きましょう。何にも出来ないお嬢様?」



「何にも出来ないは余計だっつの!」