けれど、今回の担任は違った。
担任の森はわたし達の席に歩み寄ると第一声でこう言った。
「問題児ってほんとすぐわかるよなー、さてお前らが仲がいいのはわかったから食べるのヤメロ。席は離してやらねーから」
「はっ?次いつ食えるかわかんねーじゃん」
拓郎はこんな時でも馬鹿。そんな発言をしたところでクラス中に笑われるだけ。
「いーんだよ!俺が困るからとりあえずやめてくれ…」
拓郎の発言にうなだれるように机にしがみつく森はわたしを見つめた。
「お前キレーな顔してる割に笑ってくれないから勿体ないよなー」
「……は?」
「あ、冗談冗談。ははっ」
無邪気に笑う森をわたしは眉間にシワを寄せて睨む。
拓郎は食べ終わったのか机に突っ伏していた。

