次の日。
朝早くにドアがノックされた。

…誰?
まだ六時前だよ…。


そう思いながらも、



「はーい…誰?」




部屋のドアを開けると、



「…姉貴」




予想外の人物が立ってた。




「…え…どうしたの、竜也…?」

「…」




深刻そうな顔をする。

そんな竜也の分かりやすい顔に、私はなんとなく感じ取れた。


私の、昨日の晩の泣き声が、隣の竜也の部屋に聞こえていたんだと言う事。

けど、気付かないふりをする。