「…Noだよ」 決まってる。 私には、 「?!どうして…っ」 Yesと言えるだけの自信はまだない。 「私は、今行ってる会社にすごくお世話になった。 先輩だって私なんかに目を掛けてくれて、すごくいい人で、尊敬してる。 違う部署だけど、慕ってくれる後輩だっている。 …その環境から離れたくない」 「高柳でだって、姉貴ならできる―――」 『姉貴ならできる』 竜也が励ましの意味で言ってくれたのはわかる。 だけど。 それより何より、 「私は皇に、顔向けできない!」 私は皇に顔を見せられない。