「雪遊びしに、外に行こうよ、約束でしょう?」
ぼく達はコートを着て、雪の中に飛び出した。
子供のようにはしゃぐ彼女は、翌日に人生を終わらせるようには見えなかった。
冷たいはずの雪なのに、ふわふわとやわらかく、温かささえ感じた。

「雪が降っている時に空を見上げるとね、空に昇っていく感じがするのよ。」

手を繋いで空を見上げた。
このまま二人で天上に昇っていけたら、どんなに幸せだろう。