半月ほど過ぎた後、また気まぐれに妃緒が訪れた。
いつもより遅い時間だった。

「どうしたの?今日は遅いんだね。」
「うん、ちょっとね。
明日休みだから、始発で帰るね。」

長い時間いる時は、僕も一杯もらうのがいつからか僕達の約束になっている。
僕の緑茶と、妃緒のオーダーしたピーチアップルでカンパイした。