女将さんらしき人が、私と奈々美をわりときれいな部屋に案内してくれた。

「あ、すごーい、外に滝がある!」

「その滝は色んな伝説があって、けっこう評判の滝らしいですよ」

女将さんらしき人は、てきぱきと部屋の準備をしながらそう教えてくれた。

「へぇ、どんな伝説なんですか?」

「さぁ、どんな伝説だったかしら‥‥あまり詳しく聞いたことがないから、よく分からないの」

「そうですか‥‥」

何故だか、私はこの滝の伝説がもの凄く気になって仕方なかった。