「なんで雫、電話も出ねぇし
昼休みに会いに来ねぇの?」


あの時…。
強引にホテルに連れていかれた
あの日以来…

毎日の様に電話が鳴ってた。
でも、それに一度も出たことはない。


昼休み 悦子と鮎が
別校舎に向かうけど
私は変わらず図書室にいる。


一平の顔見ちゃうと…
わたしの中の気持ちが壊れる。

私だけの…
私だけに…って醜い自分に
なりたくなくて。


「雫、聞いてる?」

「えっ…ぁ…」

突っ立っていた私の
手を引いてソファーに座らされた。