最初の頃こそ芙美子さんは、
あたしが執筆という西条祐治の核となる部分を担当していることと、
普段祐治があたしの部屋で暮らしていることに多少の不満を持っていたようだけれど、
あたしの書くものが売れて、金銭として現実的な数字をたたき出したことで
芙美子さんなりにあたしの利用価値を認めたらしい。
それならそれで構わなかった。
あたしも芙美子さんが事務的な部分で助けてくれなかったらすでに根をあげていたことだろう。
松井さんは、あたしをすっかり飼いならしていた。
誉めたり叱ったり脅したりなだめたりして、
ひたすら原稿を書かされ、
出来が良ければ祐治ももっと売れるのだからと叱咤激励された。
原稿の進みが悪ければ、なにかと仕事を与えて祐治を芙美子さんの元へ置いたり、
逆に出来が良ければ、祐治との時間を作れるようにしてくれた。
あたしが執筆という西条祐治の核となる部分を担当していることと、
普段祐治があたしの部屋で暮らしていることに多少の不満を持っていたようだけれど、
あたしの書くものが売れて、金銭として現実的な数字をたたき出したことで
芙美子さんなりにあたしの利用価値を認めたらしい。
それならそれで構わなかった。
あたしも芙美子さんが事務的な部分で助けてくれなかったらすでに根をあげていたことだろう。
松井さんは、あたしをすっかり飼いならしていた。
誉めたり叱ったり脅したりなだめたりして、
ひたすら原稿を書かされ、
出来が良ければ祐治ももっと売れるのだからと叱咤激励された。
原稿の進みが悪ければ、なにかと仕事を与えて祐治を芙美子さんの元へ置いたり、
逆に出来が良ければ、祐治との時間を作れるようにしてくれた。
