どろり、身体何かが纏わり付いているようだと思う。

休日明けの朝は、気分も身体も重い。

急に立ち上がれば、目眩をおこす。

わかっていながらも失敗して、何度目の前が真っ白になってベッドにへたりこんだことか。

由紀子はゆっくりと、足元のスリッパを探す。

あったかそうだという理由だけで、ドンキホーテで購入した、中がモコモコとしたドピンクのスリッパ。

ベージュやブラウンで統一された由紀子の部屋の中で、そのスリッパだけが異様なオーラを放っていた。