めぐみに怒鳴られても、みぞおちを押さえている寿晴は、言葉を発する事はできない…。

そんな寿晴にめぐみの怒声は続いた。

「離れているだけでも辛いのに…。帰って来ないわ、電話もメールも無くなるわ…。私だけ待ってて…。顔を見たくて…。声を聞きたくて…。どんな風に過ごしているのか…悩みはないのか…病気じゃないのか…。」

寿晴は、苦悶の表情ながら立ち上がったが、まだ喋る事はできない。