『短編』枯れ葉のように…〜あなたにいて欲しい〜

「楓と銀杏の落ちてくる葉を、同時にキャッチしたら結ばれるって言うけど…。一人でできたら、両想いだったかな?」

新山は、めぐみが登って行った村中神社のジンクスを口にした。

風が吹く度に、新山の近くにある木々からも、枯れ葉が舞っていた。

「めぐの恋……こんな風には散って欲しくないなぁ…。」

そう呟きながら、新山はガードレールの柱に肘をつき、腕の上に顔をのせたあとに、ひとつ溜息をついたのだった。