島橋 めぐみは、自室のベッドに寝転んで、携帯を見つめていた。

「今日も…かけてくれないんだね…。」

めぐみの目には涙が溜まっていた。

ただ、めぐみはその涙をこぼれ落ちないようにして、部屋の明かりを消した。

それは、めぐみに残された唯一の強がりであるかのように…。

寿晴から電話もメールもない日が、もう10日になろうとしていた夜の日の事だった。