儚恋。




亜唯ちゃんから離れてよ

そんな可愛い笑顔を
亜唯ちゃんに見せないで


私を、見てよ……



「…………はぁ」



体育座りをして
私は顔を伏せた。


バカ……
今さら何を考えてるのよ



雄都くんから
好きになって告白したんだ。


亜唯ちゃんの一方的な想いじゃない。

雄都くんが…

ベタ惚れなんだ……



伏せたまま考えを巡らせていると真横から声が聞こえた。




「何してんの?」


低いけど透き通る声だった。