「よろしくな!」
「………」
ニカッと笑って手を差し出す輝に対して、奈留美はフイッとそっぽを向いた。
その姿を見て、凉もまたそっぽを向く。
輝の手は完璧無視だ。
「……あはは。ごめん、コイツなんか緊張してるみたいでさ。な?奈留美!あ、コイツ友達の宮野 奈留美。クラスメートなんだ!」
輝は国交断絶を食らった手を手持ち無沙汰に空中でワタワタさまよわせる。
奈留美は相変わらず首を90°横に回転したままだ。
「あの~、もしもし奈留美サン。いつものアナタは現在さすらいの旅に出てるわけ?べっぴんさんが台無しだわよ?」
「愛想振りまく必要性を感じない」
なだめる手段はどうも与えてはくれないようだ。
「よ、よし!!じゃあ、ケーキ食おう。もう無心になってケーキを食おう!!」
輝はがむしゃらにチョコケーキをガツガツ食い始めた。

