いつものように改札をくぐり、ホームで電車を待つ。
さりげなく後ろを振り向くと、きっちり柱にもたれ掛かって自分を睨む友人がいた。
(あんた探偵向いてるよ)
ずっと見ていたら後で怒られそうなので、半ば呆れながら前に視線を移動させる。
奈留美は毎日きっちり化粧をしてやって来る。
ビシッとアイラインを引き、自分の性格を表したかのようにきつい印象を与える化粧だ。
だが、輝は知っている。
それは、他人に自分の中に入り込ませないようにするための防御だと。
輝と奈留美は高校からの付き合いで、まだ1年も経ってないが、中学の頃にいろいろあったというのは何となく理解している。
もっとも、本人の口から聞いたわけではないが…
(それを聞ける時は、本当に自分のことを友と認めてくれた時なんだろうな)
なんてしんみりしていると、電車がやって来た。

