「秋津が混ぜろって」
「ふっ。そう来ると思ったわ」
そんなの予定の範囲内よ!と鼻を天に向けて突き出す。
「……オマケ付きで」
「それは……大歓迎ね」
奈留美の声が少し震えたのは、気のせいだろうか?
「嫌ならムリすんな?」
輝は心配そうに奈留美の顔を覗き込む。
「チェーースト!!」
「ぷぎっ!?」
油断したところに奈留美が輝の鼻をつまむ。
「ふごっ!ふごごご!!」
「あんたがこの奈留美様の心配なんて1万年早いのよ!!」
奈留美がようやく離してくれた時には、輝の鼻は真っ赤になっていた。
さながら、少し早い真っ赤なお鼻のトナカイさんだ。
そして2人は、午後も放課後のケーキを糧に女子の対応に追われた。

