乙女な彼氏には牙がある!?




それからの休み時間は毎度毎度朝の繰り返しだった。


輝崇拝者の女の子達が嘆くのを輝がなぜか慰め、奈留美が追い払う。


昼休みには2人ともぐったりだった。



「ねぇ、昨日今日とあたしすんごいあんたに貢献してると思うのよ」


「うん、ものすごく感謝してる」


また問いただそうとしてくる女の子達から逃げ、人気のない屋上で昼ご飯を取る。


さながら、警察から逃げる脱獄犯だ。


「だからね、今日の放課後はちゃーんと報酬をもらうわよ」


「もう何でも来いってんだ」


午後からも手伝ってもらわないと身が保たないので、もうなりふり構ってられない。


「じゃ、駅前のケーキ屋で一番高いの奢ってよ」


「合点承知」


素直に了承したが、実際はかなりイタい出費だ。