「うっさい破廉恥野郎!てか、前から気になってたけど、輝ちゃんて呼ぶな!!」
小さい頃から輝は男っぽかったので、女の子扱いをされた経験がない。
あだ名もいつも武蔵野か輝だったので秋津の自分に対する接し方が妙にむずがゆく感じてしまうのだ。
「ヤだよ。輝ちゃんは輝ちゃんだもん。逆に何で嫌なの?」
「あたしが輝ちゃんって容姿してるか?!」
あたしを見な!と言わんばかりに手を広げる。
といっても満員電車の中なのであまり広げられないが……。
「…?容姿がどうかした?」
秋津は訳が分からない、ときょとんとした。
「だから!あたし昔から男扱いだったから今さらちゃん付けされると落ち着かないんだよ!!」
たまらず大声を出すと、周囲の乗客が何人か睨んできた。

