乗り込んだ電車は、相変わらず満員電車だった。
「輝ちゃん、こっち!」
サラリーマン達の隙間から秋津の手がにゅっと出てきて、勢いよく引っ張られる。
「うぇ~」
誰かの背中で顔が押しつぶされながらも痛みが引くと目の前に秋津が立っていた。
「改めまして、おはよう輝ちゃん!」
朝から眩しさ全開の笑顔が降ってきた。
「おは、おはよう、秋津!」
昨日の行いがアレなだけに、ぶわっと恥じらいが込み上がってくる。
「え~、顔見て言おうよぉ~」
秋津がぷいっと背けた輝の顔を覗き込もうとしてくる。
「見んな!寄るな!触るな~っ!」
狭い空間で最大限に遠ざかるように秋津の胸を押す。
「なに恥ずかしがってんのさ!もう、輝ちゃん可愛いな~」
秋津がニヤニヤとスケベな笑いを浮かべる。

