「~っ!!兄貴のバッキャローーっ!!」
ドカッ
「イッテェェェェェエエエ!!」
怒りの全てを足に込め、輝は陸の腹部に渾身の一撃をかました。
かろうじて残っていた輝の良心が、急所に命中させるのを阻止した。
ドスドスドスッ
「おはよー」
「もう、毎朝毎朝飽きないわねぇ、あんた達」
恐竜の足音のように床を踏み鳴らしてリビングに向かうと、母の麻子(アサコ)がキッチンで洗い物をしていた。
「その言葉、そっくりそのままバカ兄貴に言ってやって!」
まだ怒りが収まっていなかったのか、テーブルに置いてあった自分のパンをムシャムシャと胃袋に納めていく。
「母ちゃん、牛乳!」
空のコップを高々と掲げる。
「母ちゃんじゃなくてお母さんでしょ?」
ギロリ
牛乳パックを輝の前にかざし、鋭く睨む。

