乙女な彼氏には牙がある!?




「また胸が痛いの?!」


秋津が慌てた様子で言った。


「気にすんな。すぐ治る」


そう言うなり、輝はぷいっとそっぽを向いた。


胸の痛みは、一向に収まらない。


すぐ治るなんて嘘だ。


今までそんなすぐに治ったためしなんて無い。


「そっか。良かった」


秋津はそれでも気付かず安心したのか、ふわっと笑った。


まるで、小さな花が咲くように…


「今まで、無視しててごめん」


何度も言おうか悩んでいた言葉が、今、簡単に自分の口から出てきた。


胸の痛みも今では心地よい疼きに変わっている。


痛みの代わりに、ぽかぽかと温かい何かが広がっていく。


「そんな…。僕が勝手なことばっかりしたのが悪いんだ!僕こそ、ごめん」


「謝んな、バカ!!」


反射的に輝は怒鳴ってしまった。