「とりあえずは入れたけど、バレるのは時間の問題よ。どこか目立たない所にトイレはないかしら…」
奈留美は目だけをキョロキョロと動かしている。
「なんでトイレ行くの?」
「まだあたしの昼休みの成果、全部発揮してないんだから」
得意げに紙袋を顔の高さまで上げてぺろりと舌を出す。
「あんた、やっぱり末恐ろしいよ」
輝はわざと大げさに体をブルっと震わせた。
「おっほっほ!ま、あたしにこれからも逆らわないことね」
どこかのいじめっ子のようなセリフを奈留美が言うと、余計毒々しくなる。
「……。っあ!!トイレトイレ!」
奈留美のいじめっこ発言はとりあえず無視し、人影の無い廊下の角にあったトイレに駆け込む。

