「ねぇ、どこ行くのー?」
「黙ってな!」
「………」
さっきから何度この会話を繰り返したのだろう。
あれからどこかに消えていた奈留美は気づいたら授業に普通に出ていた。
机の横には大きな紙袋がでーんと鎮座していて、おそらくそれを調達に行っていたみたいだ。
そして放課後になるとすぐに腕を掴まれ、今の状態に至る……
「後どれくらい歩くわけ?」
別に疲れたわけではないが、それ位は一応教えてほしい。
「あと5分くらいよ」
これにも答えないと思っていたから少し驚く。
「そっか…」
後は目的地までしばらく沈黙が続いた。

