「ふふん。あたしに無償の優しさを求めるなんて無謀よ」


奈留美は腕組みをして澄まして言う。


「で、どうなのよ。はっきり言いなさいよ」


うっ、と詰まったがここで逃げたら女?が廃る!


「ご推測通り、あたし、武蔵野 輝は胸に疾患を患ってしまったようであります!ヤツとは一時休戦とし、療養に専念することを要求します!ただし、万が一遭遇した場合、即刻ぶん殴ることを誓います!」


痛みにかまわず兵隊のように敬礼し、一気にまくし立てた。


「ふぅ~ん。そうなったのね」


返答は意外とあっさりだ。


「……それだけ?」


輝からしたら、もう少し何か言われると思っていたので消化不良だ。


「それだけ?って逆に何を求めてんのよ。もしかして、そっちの趣味でもおありで?」


奈留美が汚いものを見る目を向けてきた。


「違うわ!どこをどう見たらそこに行き着く!!」


そこはもちろん全面否定させて頂いた。