「で、その真秀クンはどうするわけ?」
ニヤニヤしながら今一番考えたくないとこを突いてくる。
本当にイヤミな奴だ。
「う~ん、まだ分からん。とりあえず、友達からだな」
正直、1日明けてもまだ頭の整理がついていない自分がいる。
いつもなら、自分が勇んで何でもするタイプだが、秋津に対しては内気だ。
「そりゃそうね。出会いました、告白されました、ゴールイン。なんて芸当、あんたみたいな男女には無理よね」
聞いたあたしがバカだったわ~とケラケラ笑い出す奈留美。
「へ―へ―。どぉぉせ、あたしは恋愛偏差値0の男女ですよ―だ」
じと―っと睨み付けると奈留美は頭をなでなでしてくる。
「ごめんごめん。冗談よ。あんたはあんたのまんまでそれでいいのよ。もぅ、可愛いヤツめ!」
挙げ句の果てにはむぎゅ―っと抱きしめてくる。
なんだか、照れくさいな。
キーンコーンカーンコーン
授業開始のチャイムだ。
これからどうなんのかな、あたし……