「違うよ!!これは、突発的なもので…」
本当はあの時のお礼がしたかっただけだそうだ。
意外と律儀だな。
うんうん、感心感心。
「とりあえず、メアド…だけでも教えてくれないかな?」
ためらいがちに言う変態イケメン。
あ、変態じゃないのか。
じゃあ、律儀イケメン?
うーんと唸っていると、それをメアドに対してだと思ったのだろう。
「やっぱり、イヤ?」
また半べそ状態。
「違う違う!そっちは全然いいんだよ。名前、変態のままじゃ嫌だろ?」
どうやら自分はコイツの涙には弱いらしい。
理由を聞いて安心する律儀イケメン。
なぜか自分も安心する…
「名前か…。そういえば言ってなかったね。僕――」