「それに全然甘い匂いがしない」
「そりゃ、一応お前が来る前に片付けたからな~。うっかりチョコとか落としてたらイヤだしな」
「じゃなくて~!」
僕は思いっきり窓際の勉強机の上を指差した。
「芳、香、剤!なんでシトラス?」
勉強机の上には緑の爽やかな色をした芳香剤がちょこんと乗っていた。
「お前嫌いだったのか?」
「いや、嫌いじゃないけど。でも、やっぱり女の子の部屋はフローラル系じゃない?」
「もういいよそれ。そんなに女の子らしいのがいいならそういうヤツの家に行けよ」
輝ちゃんは大きなため息を吐いて勉強机の上にドンっとコップを置いた。
「ごめっ、怒らせるつもりなかったんだ。輝ちゃんらしい部屋だよね!あは、僕なんだかのど乾いちゃったな。頂きま―す!」

