しばらく走ると息が苦しくなって立ち止まった。
辺りを見渡すとそこは全く知らない住宅街。
どこかに腰を下ろせそうなところはないかと歩いてみる。
しばらくして見つけた誰もいない公園のベンチはひんやりとしていた。
ブブブブブッ
息が落ち着いてくると、携帯のバイブが鳴ってることに気づいた。
「もしもし」
「真秀か?!お前今どこだよ!」
電話に出ると間髪入れずに涼の声が耳に入ってきた。
「さぁ」
「さぁって。お前俺がどれだけ心配したと思ってんだよ!」
そういえば、涼のことをすっかり忘れてたな。
試合が終わってからの涼とのやり取りがさっぱり思い出せない。
「わりぃ。もう大丈夫だから。先帰っててくれね?」
涼には悪いけど今は誰にも会いたくないんだ。

