1駅、2駅と過ぎて行くが、乗ってくる気配はなかった。
『ねぇ、あんたまさか寝ぼけてイケメンの幻でも見てたんじゃないの?』
奈留美もイラつきだした様子。
自分でも自信がなくなってきた。
(そもそもあたしなんかをジロジロ見るイケメンなんて存在するのか?!)
う゛ぅと唸りかけた時、電車の連結部分のドアを開く音がした。
「!!」
メールを打つのも忘れてガン見してしまった。
目の前には、朝と変わらず絶賛イケメンのヤツがいた。
『ねぇ、もしかしてあれ?』
教えるまでもなかった。
だってあんなイケメン、そうそういないもん。
『あんたの様子だと、そうみたいね。理解した。帰る』
奈留美は一方的にメールを送ってくるが、答える余裕など輝にはなかった。
いろいろ言いたいことを授業中にまとめたはずなのに。
恐るべし、イケメン力!!

